新宿梁山泊フィリピン『楽屋』公演

2005年2月25日(19:30)/26日(14:30/19:30) 
於:フィリピン、シナ−グ・アーツ・スタジオ

CAST     STAFF  
女優A 池田実香 演出 金盾進
女優B 三浦伸子 演出助手 大川妙子
女優C 渡会久美子 照明 泉次雄(ライズ)
女優D 沖中咲子 音響 N-TONE
男優 コビヤマ洋一 舞台美術 百八竜
大貫誉 衣裳 近藤結宥花
草野小夜架 通訳 足立綾子
    コーディネーター 松本直み
楽士 散打(SANTA) 助成 国際交流基金

 散打(SANTA)
韓国伝統芸術界で若手の最高峰打楽器奏者と言われる閔栄治(Min Young Chi)率いるパーカッショングループ。伝統に基づく確かな技術を持ち、韓国のみならず、日本や世界のプレイヤーとも共演し、伝統的な楽曲からジャズ、ロック、クラッシックをも取り入れたエンターティメント性の高い舞台を創り上げている。

掲載誌
2005年フィリピン・日本フェスティバル
 日本の代表的なアングラ劇団である新宿梁山泊が、打楽器グループSANTAと協同して、「楽屋」という魔術的な魅力のある作品にとりくんでいる。とある劇場の楽屋に、芝居の世界をあきらめきれない女優の幽霊たちが足しげく通い、来ることのない本番への準備を毎日続けるという設定だ。 2月25日と26日、マンダルヨン市のシナーグ・アーツ・スタジオにて上演の予定。
 舞台美術や衣裳、照明、さらには劇場空間そのものを際立って革新的に使い、それに著名な太鼓グループであるSANTAの活気溢れる音楽が加わって、この舞台は忘れがたい体験となるだろう。
(中略)
 梁山泊は「日本現代演劇界で創造のエネルギーにあふれた最もダイナミッックなグループの一つ」として認知されており、「観客を劇世界へ巻き込むパワフルなスタイル」で知られる。空間をすみずみまで使う手法は、テントであろうが劇場であろうが、倉庫であろうが変わらない.
 創立者の金守珍は劇団の全作品、「少女都市からの呼び声」を始め、「千年の孤独」「人魚伝説」「愛しのメディア」「盲導犬」「夜の一族」「間」、そして「楽屋」を演出している。「楽屋」は日本を代表する劇作家で、「テーマの複雑さと強靭な叙情性」で知られる清水邦夫の戯曲だ。
(ディーナ・サンタマリア)
日刊 まにら新聞━2005年2月17日━
日比友好祭でアングラ劇
 日比友好祭の一環イベントとして、日本の現代演劇を代表する劇団「新宿梁山泊」が「楽屋─流れ去るものはやがてなつかしき」(清水邦夫作)を25、26日の両日、マンダルーヨン市のシナ−グ・アーツ・スタジオで上演する。
 新宿梁山泊は従来の西洋演劇の模倣ではないエネルギッシュで自由な表現方法を取り入れた「アングラ演劇」のシンボル的存在として知られ、国内外で活躍の場を広げている。
初のフィリピン公演に向け、代表で演出家の金守珍は「気を張ったイベントではなくアットホームなものにしたい」と語る。「フィリピンの人々は音楽好きなので」と韓国伝統芸術界で若手の打楽器奏者として名高い閔栄治率いる「散打(SANTA)」との共演を決めた。「散打にはお祭的な要素があるので、音楽劇として一緒に観客と楽しめれば」と期待している。
「楽屋」は日本の現代演劇を代表する劇作家、清水邦夫の代表作。この世を去った女優の亡霊が永遠にやってこない出番をひたすら待ち続け、芝居稽古をしようとする幻想的な密室劇。芝居の中で古今東西の名作芝居が演じられるのも見どころだ。
(後略 )