新宿梁山泊第31回公演
唐版 風の又三郎 2004
2003年に新宿梁山泊によって、東京はじめ、3都市で蘇った「唐版 風の又三郎」
全国津々浦々のアンコールの声にお応えして、装いも新たにお届け致します!


作・唐十郎
演出・金盾進
スーパーバイザー・堀切直人

大阪
11月5日(金)〜7日(日)  大阪城公園 太陽の広場
  第4回大阪野外演劇フェスティバル参加
【問合せ】芸術創造館 tel:06-6955-1066
新潟
11月13日(土),14日(日)  西海岸公園 自由広場
  シネ・ウインド19周年祭特別イベント
【問合せ】シネ・ウインド tel:025-243-5530
     鳥の歌 tel:025-228-3080
仙台
11月20日(土),21日(日)  仙台市勾当台公園
  劇都仙台2004 仙台演劇祭 街が劇場になる日
【問合せ】仙台市市民文化事業団企画調整係 tel:022-727-1875
東京
11月27日(土)〜12月4日(土)  池袋・旧時習小学校 校庭
【問合せ】新宿梁山泊事務所 tel:03-3385-7188

いずれも特設紫龍テント

開演:毎夜19時(仙台のみ 20日18:30/21日17:30)
開場:開演の30分前
受付開始:開演の1時間前より

前売 3,500円/当日 3,800円 全席自由(整理番号付)
学生 3,000円(劇団扱いのみ 受付にて学生証提示)

●STAFF     ●CAST  
舞台監督 村松明彦
教授(元宇都宮少年自衛隊航空分校長)
鳥山昌克(劇団唐組)
照明デザイン 戸谷光宏
乱腐
コビヤマ洋一
照明オペレーター 泉 次雄
淫腐
島野雅夫
宮崎絵美子
珍腐
辻 孝彦(劇団唐組)
舞台美術 大塚 聡+百八竜
織部
大貫 誉
殺陣

佐藤正行

エリカ
近藤結宥花
振付 大川妙子
夜の男
松岡哲永
劇中歌作曲 安保由夫
風の商人〜宮沢先生
大久保鷹
大貫 誉
桃子
三浦伸子
音響 N-TONE
梅子
梶村ともみ
宣伝美術 梶村ともみ(画)
死の青年〜高田三郎三曹
丸山厚人(劇団唐組)/尹 秀民
福田真一(デザイン)
死の少年
沖中咲子
制作 新宿梁山泊事務所
女医・尼
渡会久美子
制作協力 (有)クルージン
航空学校教官

尹 秀民/金 守珍

看護婦・尼
草野小夜架・池田実香
大山貴華・川俣和之

◆『唐版 風の又三郎』豆知識◆
 唐十郎が、宮澤賢治の「風の又三郎」に発想を得た、極めて叙情性の濃い本作品『唐版 風の又三郎』の初演は1974年。福岡、広島、大阪、京都、東京、果てはパレスチナ、シリア、レバノンでも上演された伝説的な名作です。
 1973年、陸上自衛隊宇都宮分校で、整備員の菅野三曹(当時20才)がLM1型練習機を無断で操縦して飛び立ち、そのまま消息を断った事件がありました。その後の捜索でも見つからず、大平洋に墜落したのだろうという事でこの事件は人々の記憶から忘れられ、現在まで彼の動機も手がかりも謎のままです。
 『唐版 風の又三郎』の物語は、下町で二人の男女が出会うところから始まります。精神病院から逃げ出してきた青年「織部」と宇都宮から流れてきたホステスの「エリカ」。名前からすると、ギリシャ神話の「エウリデュケとオルフェウス」を連想させるこの二人は、物語中、恋人同士ですらなく、ただ『風の又三郎』のイメージを介して結びつくもろい関係。
 汚濁した世間で生きて行く事ができずに、病院に収容され、それでも自分を連れ去る風の少年に憧れる「織部」はその面影を「エリカ」の中に見い出し、「エリカ」は自衛隊の練習機を乗り逃げした恋人を捜す道連れとして、この純真な青年を利用する。捜し当てた恋人はすでにこの世の人ではなく、二人は死者の国の住人たちによって引き裂かれてしまう・・・無惨に傷ついた二人の前に失われた練習機が現れ、二人は自ら夢見た『風の又三郎』となって、幻の飛行機に乗り巷へと旅立っていく・・・
 ガラスのような精神を抱え、傷つきながらもひたすら自らの『風』である女を守ろうとする青年と、いまわしい血の記憶に翻弄される女との、恋よりも切ない物語。
 唐十郎作品の中では、複雑で重奏的な時間構造や球心的なテーマ、歴史学的なテーマを貫いて、ひたすら甘美で切ない人々が作り出す『現代の神話』であると評されています。
ご好評のうちに公演終了いたしました。多数の皆様のご来場ありがとうございました。

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